体の痛みと心の痛み

私たちは体感、五感から多くの情報をもらっています。私たちの感性は脳に直結していて、心の健康と幸福感に大きな影響を与えています。
体の痛みが心の痛みからきていることもあります。線維筋痛症(FMS)は慢性的な体全体の痛みと疲労感が顕著ですが、心因性疼痛と関係があります。慢性的な痛みを伴うリウマチなどの病気を患っている人もまた、同じように心が不安定な人が多く、常に孤独感や疎外感と関係があります。
今回ここ108か月に当院を受診したFMS自験120例での検討を報告します。患者の疫学的臨床像は平均年齢45.6歳(15-80)、罹患年数58か月(3か月―40年)、発症から診断までに要した期間は36か月(3か月―40年)、診断までに4.8か所(0-20か所)の診療科を受診していました。発症は急性37例、亜急性27例、潜在性56例であり、90.3%に誘因がありました。薬物療法による治癒及び軽快は72.1%で見られ、急性では70.1%に軽快がみられました。
FMSの治療は医療的介入も大切ですが、まず主治医との信頼形成、共感(ラボール形成)が功を奏し、そういう意味では診療所が活躍できる分野です。